報道部部室が一時移転中です

川内サークル部室棟(新サ棟)の内装工事に伴い、報道部部室が
【川内・サークル部室棟Ⅱ 410号室】
に一時的に移転しています。
アクセス方法などの詳細はこちらをご覧ください。
他団体の配置などはこちら

東北大学新聞447号読者プレゼントを実施しました

東北大学新聞としては恐らく初めてとなる、読者プレゼントを実施しました。

プレゼント:「ディズニー・アート展」ペア招待券 5組
※応募は締め切りました。

当選された方には招待券を送付いたします。今しばらくお待ちください。

オープンキャンパス号を配布しました

報道部では今年もオープンキャンパス号を製作。
川内・青葉山・星陵の各キャンパスで2日間合計で3,500部配布しました。
特設ページはこちら

今年度の課外活動奨励賞を受賞!

報道部は、今年度の東北大学基金課外活動奨励賞を受賞いたしました。今回は27団体が受賞しました。
報道部の受賞はこれで3年連続になります。ありがとうございます!
学内外の皆様に読んでいただける記事、新聞をこれからも発行し続けて参ります。

読み込み中

【書評】『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹 文春文庫

 人はだれしも思い出したくない嫌な過去を持つ。引退試合で散々な負けを喫してしまった過去、好意を抱いていた人に振られてしまった過去、仲の良かった友人とひどい喧嘩をした過去。




 そのような経験をすると、我々はそれらをさまざまな方法で処理していく。ある時は「つらかったけれど懐かしいもの」と(無理やり)片付けたり、また時として嫌なもののまま、心の中のしこりになったりする。ただその過去が背負い続けるには重すぎるほどつらい時、あるいは我々は次のような手段を選ぶ場合がある。

 本書の主人公、多崎つくるは大学2年生の夏に4人の友人から縁を切られるというつらい経験をしている。つくるを含めた5人は高校生からの仲良しであり、「一人多くても少なくても成り立たない程に完全に調和された」一心共同体であった。

 仲良しの4人から何の前触れもなくいきなり縁を切られてしまった。当然のことながらつくるは絶望の淵に追いやられてしまう。そして彼は十数年間その嫌な過去をなかったことのようにする。もちろん事実をなくすことは実際にはできないが、彼の記憶の中において極力忘れようと努めたのである。

 嫌な過去をなかったかのようにすること―いわば記憶の隠蔽(いんぺい)は誰しも一度は経験したことがあるだろう。それは我々の心に一時的かもしれないが平穏をもたらす。つらい記憶から遠ざかることによって。それは事実だ。

 しかし――この文脈で言いたいことはすでに伝わっているかと思うが――記憶の隠蔽はあくまで一時的な付け焼刃に過ぎない。どんなに忘れようと努力をしても、自分の心をごまかしても、記憶は小さな穴が開けられた瓶の中の蜂蜜のようにじわじわと意識の床に垂れてくる。

 嫌な過去にはどう対処すればいいのか、本書に問いかけてみてほしい。多崎つくるは苦しい過去を忘却の瓶の中に押し込めただけでは終わりにしなかった。むしろ物語はそこから始まるのである。
文芸評論 1175098179047653111

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