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【EVANGELION評】『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』 ~公開を目前に過去作を振り返る~

 誰しも一度は耳にする人気作『エヴァンゲリオン』。今回は作品の簡単な解説(※軽いネタバレ有り)をしつつ、その魅力を語っていきたい。エヴァンゲリオンは主に「旧劇エヴァ」と「新劇エヴァ」、「貞本エヴァ(漫画版)」に大別される。今回はアニメ作品である、旧劇エヴァと新劇エヴァに焦点を当てていく。


 1995年放送のTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』と劇場版『Air/まごころを、君に』、いわゆる旧劇エヴァで描かれるのは、突如として現れた人類の敵「使徒」と人造人間「エヴァンゲリオン」、通称「エヴァ」の戦い、そしてその裏で進行する謎の「人類補完計画」についてだ。しかし、この作品の真の魅力は別にある。それは主人公・碇シンジをはじめとする人々の心の動きである。母を失い父に捨てられ、心を閉ざしたシンジだったが、エヴァパイロットとして呼び出され、そこで出会った人々との交流を通じ、少年らしい心を取り戻す。しかし、戦いの中友を傷つけ、大事な人を次々に失う。絶望に打ちひしがれるシンジが、最後に選んだ人類の未来とは―。みな決して他人と分かり合えず、それでも人との関わりを求める。その事実を我々に突きつけ、人間とは何か考えさせてくれる不朽の名作だ。


 2007年から始まった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ、新劇エヴァは全4部作である。第1作『序』はTVシリーズのリメイクといったところで、映像や音響の圧倒的迫力に魅了されること間違いない。しかしラストシーン、謎の少年「渚カヲル」の登場からTVシリーズとのストーリー分岐を予期させられる。第2作『破』ではシンジとその父・碇ゲンドウ、およびヒロイン・綾波レイとの関係の動きが描かれる。一度は戦いを拒絶したシンジが、レイを助けるため自らの意志で戦いに挑む場面で涙した人もいるだろう。第3作『Q』は前作から14年後の世界が舞台だ。目覚めたシンジは激しく動揺する。地球は赤く染まり、人類は滅亡寸前であった。そのきっかけが自分であると知ったシンジは深く傷つき、ふさぎ込む。しかし、全てをやり直す方法があると聞かされたシンジはカヲルとともに再びエヴァに搭乗する。だが、それはゲンドウの仕組んだ罠であった―。新たに登場した戦艦「AAAヴンダー」やエヴァの戦闘シーンは圧巻の一言に尽きる。


 そして、来月23日公開『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』をもって新劇場版シリーズが完結する。残された謎は明らかにされるのだろうか。そしてシンジたちと人類の行先はいかに。ぜひ劇場に足を運び、伝説の終劇を見届けてもらいたい。

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