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【ニュース】小惑星探査 英民間企業と共同研究 ~宇宙開発の新時代を拓く~

 
 本学の吉田和哉教授が率いる工学研究科航空宇宙工学専攻・宇宙ロボット研究室(SRL)は9月、英国民間企業と小惑星探査ロボットの共同研究を2021年から開始することで、合意した。この共同研究により、宇宙資源と民間宇宙利用の新しい時代が開拓されることが期待される。
 
 日本の宇宙開発に深くかかわるSRLは、1995年から宇宙機・ロボットの機構、ダイナミクス(挙動)、制御の研究を通して、幅広いプロジェクトに対し、宇宙探査に必要な技術開発を進めてきた。最先端の研究を行う宇宙ロボット工学の第一人者として吉田教授は、小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」のプロジェクトにも携わってきた。
 
 今回研究開発を合意した英国企業、Asteroid Mining Corporation Ltd社(AMC)は、小惑星の資源を調査し、それを活用することを目的として4年前に設立された、民間企業だ。このAMCの計画において、SRLが小惑星の表面探査に用いるロボットシステムを開発することが、今回の主な合意内容だ。
 
 合意のきっかけは、SRLのミカエル・レネ助教が学生時代に参加した国際会議で、AMCのCEOであるミッチ・ハンター・スカリオン氏と出会ったことだった。以降、この件について何度も打ち合わせを重ね、今回の合意に至った。

 共同研究は、来年2021年から開始される。ミカエル・レネ助教が研究のリーダーとなり、SRLを研究拠点として小惑星探査ロボットの研究開発を行っていく予定だ。日本や英国は10月、米国が呼びかけた宇宙資源開拓に関する新たな枠組み「アルテミス協定」に署名しており、これから小惑星探査技術の需要増加が見込まれている。

 今回の合意について、吉田教授は「この共同研究は、宇宙資源と民間宇宙利用の新しい時代を開拓し、日本と英国との間に密接で永続的なつながりを形成することを目指している」と説明する。小惑星探査は非常に挑戦的だと指摘したうえで「この革新的なコラボレーションは、新しい時代を開くことになるだろう」と展望を語った。
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