【ニュース】宮城県美術館移転断念 ~川内での現地改修へ~
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宮城県美術館の移転の是非を巡り、昨年11月、村井知事は仙台医療センター跡地への移転を断念し、現在の川内地区での改築を行う方針を明らかにした。
2018年には、県教育委員会が現地での増改築方針を策定していた。しかし、県の有識者懇話会が、2019年に県民会館など10の公共施設を集約、複合化する案を発表。老朽化が進む公共施設の管理費削減や、複合化による集客面や文化・芸術の表現面での相乗効果を生み出す狙いがあった。この移転案に対し芸術関係者や市民団体が、建物の文化的価値の保全、文教地区川内の文化性の維持を訴え、現地存続を求めていた。本学文学研究科の野家啓一名誉教授ら本学関係者で作る有志の会も、同様の理由で現地存続を求める要望書を県に提出していた。
移転断念の理由として、知事は「財政面に文化の視点を取り入れ、最終判断した」と説明。経費のかかる増築では無く、長寿命化の改修に留める。県民の声が県政に届いた形となった。