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【書評】『多文化共生社会の構築と大学教育』 〜髙橋美能准教授 寄稿〜

 今回は、本学グローバルラーニングセンター准教授の髙橋美能先生が、学生に読んでほしい書籍として推薦する書籍を紹介する。書籍は、髙橋先生の著書である『多文化共生社会の構築と大学教育』。感染症の影響で、大学での学びは変化しつつある。本書は、授業への取り組み方を再考するきっかけになるだろう。興味を持った方はぜひ手に取ってほしい。




 本書は、大学教育における教育実践のヒントにつながる知識を紹介するものであるが、ぜひ大学生の皆さんにも手に取って読んでいただきたい一冊だ。なぜなら、本書ではグローバル化する社会の中で、多文化共生を実現するために大学教育が果たす役割を考え、誰もが当事者となって考えられるテーマは何であるのか、そしてどのように実践すると参加者の主体性が引き出せるのかを具体的に実践・事例分析しながら考察する内容だからである。

 

 本書で紹介する事例は、人権をテーマに私たちに関わりのある人権課題を取り上げて、人権という普遍的な概念をより身近に、「我がこと」と捉える姿勢を育成することを目標に、クラス内に人権文化を構築するための仕掛けを用意し、実践したものである。それゆえ、理系・文系の別や専門分野を問わず、大学生の皆さんがこれまでの教育を振り返る機会を得、新たな示唆を提示するものと思われる。


私たちは、新型コロナウイルスの影響を受けて、大学に通えない、他者と会うことができない、といった未曽有の事態に直面した。本書は、コロナ前の実践を対象とした内容ではあるが、留学生と国内学生が集う多文化クラスは、コロナ禍でもオンラインを通じて実践可能である。実際に、国境を越えて学生同士が知り合う機会が増え、これまで以上に学生間のつながりが広がったのである。


本書を通じて、多様なバックグラウンドを持つ他者と切磋琢磨することへの興味・関心を高め、コロナ収束後、本書で得た知見が海外留学につながることを切に願う。(書評:髙橋美能先生)

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