【入学お祝い号2023・一言居士】ー2023年4月ー
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冬を抜けて、春が来た。東北大学のキャンパスは豊かな自然に囲まれている。今は桜が美しいが、数週間もすれば緑が生い茂る▼サクラサク。受験合格の代名詞として使われるこの言葉。1950年代に早稲田大が受験生に合格を伝えた「合格電報」が起源といわれる。本学の合格電報の文面は「アオバモユル」。東北の厳しい冬を越え、芽をつける。桜の花ほど華やかではないかもしれないが、力強さを感じるフレーズだ。学生歌「青葉もゆるこのみちのく」のタイトルにも使われる▼キャンパス内の「青葉」で、ひときわ目を引くのがメタセコイアだ。他の木々よりも背が高く、きれいな円すい状の針葉樹。中生代から存在し、「生きた化石」とも呼ばれる。枝が多少切れても修復してしまうその生命力を、手に入れたいものだ▼したたかで、しぶとい。そんなメタセコイアの花言葉は「楽しい思い出」。大学生活にぴったりの木ではないか。「青葉もゆるこのみちのく」は、「未来ある若者は常に強し」と歌う。緑あふれる学びやが、新入生の皆さんを歓迎する。 (文責・深田)