【特別インタビュー】イラストレーター・凪さん 「凛々しい」「前向きな」女子描く ~女子大学生入学110周年記念事業~
言葉から着想 映像化で表現
広告や本の表紙に個展と幅広く活動するイラストレーター・凪さん。本学女子学生入学110周年記念事業では、凪さんの描き下ろしイラストがグッズなどに採用されている。本学卒業生でもある彼女に、学生時代やイラストレーターという仕事について話を聞いた。 (聞き手は鈴木舞優)
なぎ(図はプロフィール画像) 1996年生まれ、秋田県出身。本学経済学部卒。 「かわいい屋さん」として2020年9月から フリーのイラストレーターとして活動中。 |
―学生時代は
吹奏楽部ではトランペット、軽音サークルではボーカルを担当して、毎日のように活動に打ち込んでいました。一番の思い出は音楽系サークルが合同で行った卒業ライブです。今でもときどき当時の映像を見返します。
―なぜイラストレーターに
卒業直後は広告のコピーライターを志望して、一般企業に就職しました。でもふたを開けてみたら営業の仕事。自分のしたいことができない日々が続きました。
そんな中、絵を描き始めたのは休職がきっかけです。体調を崩して地元に戻ったのですが、何もすることがなくて。じゃあ小さい頃のように絵を描いてみようかなとなんとなく始めました。カレンダーの裏なんかに友人の似顔絵を落書きしていましたね。ですがある時Twitterに上げた1枚=図①=に3万いいねがついて、フォロワーも一気に1万人くらい増えたんです。そのころから企業の案件がくるようになりました。
復職してしばらくは副業としてイラストレーターをやっていました。ですが、そのうち会社での収入を超えるようになってきたので、会社を辞め、イラストレーター一本にすることを決めました。
凪さんがイラストレーターとして 独立するきっかけとなったイラスト (凪さん提供) |
―アイディアはどのように生まれるか
言葉から着想を得ることが多いです。特に短歌などを見て、連想するイメージを描きます。言葉の持つ雰囲気が好きなんですよね。自分の言葉で表現するのは苦手ですが、代わりに映像化することで表現しています。
―本学への描きおろしイラストは
「凛々しい」「前向き」という言葉から連想して描きました。
本学女子学生入学110周年記念事業のために 凪さんが描き下ろしたイラスト。 パンフレットやオリジナル文具、 ビールラベルなどに使われている |
―イラストの工程は
まずすっぴんの女の子を描き、本当にメイクするような順番で描いていきます。下地やアイシャドウ、リップにチーク、髪もスタイリングして。その工程が楽しくて描いています。メイクは描いている女の子の肌や目の形によって変えています。
―今後どのような仕事をしたいか
メイクやファッション関係のお仕事をしたいです。普通メイク用品の広告では女優さんを起用しますが、イラストならそのメイク用品に似合う女の子を作れるし色も分かりやすい。もしそんなことができたら面白いなと思っています。
―在学生へメッセージ
勉強していると、こんなの何の役に立つんだよってことあると思います。ですが、単純に知っていることが多いと世界への解像度が高くなります。今やっていることは無駄じゃないです。私のように学んでいたことと全然関係ない職に就いたとしても、使える知識をみなさんは持っていますから。