【特集・戦争と大學 第2回】解説:科学動員と大学
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1943年8月20日、大学における基礎研究を戦力増強に利用する旨を示した「科学研究ノ緊急整備方策要綱」が閣議決定された。これにより大学は、科学動員に直接組み込まれていくこととなる。太平洋戦争における戦況の悪化を受け、科学動員の目的は、資源不足対策としての間接的な戦力増強から、直接的な戦時科学研究へと移り変わっていった。
44年8月には、科学技術の戦力化と兵器の量産化を目的とした「陸海軍技術運用委員会」が設置され、研究者と軍との関係をより直結的にする方針が示される。以後、大学では、教員が陸海軍や各省庁などの嘱託として活動するほか、軍事研究を目的とした附属研究所の設置、陸海軍研究所分所・分室の設置などがなされ、大学の研究者と軍部とがより密接な組織的な関係を持つようになっていった。
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