【イベント】キャリア講座 就職前に疑問知る 学生向け入社後の心得

　2月27日、本学青葉山キャンパスで本学博士人材育成ユニット（PhDC）による「4月から会社員になる学生のための 『会社に入ってからのキャリア講座』」が開催された。本セミナーは今年で5回目の開催であり、増沢隆太特任教授が初回から続いて講師を務めた。

　出世や業務の変遷、退職したい衝動など、新社会人の多くが直面するであろうキャリア形成への疑問を解説。本学の学生以外にもオンラインで多数の他大学の学生が参加し、講座後には多くの学生の質問や相談が寄せられる盛況を見せた。

　他大学では類を見ないこのような講演を開催している理由について講師の増沢特任教授は、過去に就職後の学生から多くの相談が寄せられたことを挙げた。「卒業生から退職したとの連絡が度々来ていました。一時の気の迷いで辞めてしまわず、つらくても結果が出るまで、ある程度は続けてみることの大切さを伝えるために始めました」と話す。セミナーでは、実際に3年以内で辞めてしまう大卒者の割合が3割ほどいることや、転職履歴だらけの履歴書を例に挙げ、勤め続けるだけでもアドバンテージになり得ることに説得力を持たせた。

　ビジネス社会で生きる心得としては、実績作りへの姿勢やコミュニケーションの考え方を解説し、情報の捉え方や視点を固定せず柔軟に考えることの重要性などについて語った。

　PhDCによるセミナーは今後も順次開催予定。本学ではキャリア支援センター主催でのイベントも含め、数多く就活生向けイベントが開催される。増沢特任教授はこれらイベントへの参加やキャリア支援センターへの相談を推奨し、「一般向けの支援とは違い、東北大生の強みや傾向を分析しているので、より個人に合った支援が期待できます」とその独自性を強調した。