【ニュース】学食 2度値上げ 食材や輸送費高騰が影響
東北大生協は本年2月24日と3月31日、学食メニューの値上げを行った。2月はエネルギーコストやドライバー不足による輸送コストの高騰などで多くのメニューが値上げ対象になった。さらにコメの歴史的な価格高騰により、3月にコメを使用するメニューが追加の値上げとなった。
2月は主菜や副菜などが11円値上げされた。またライスと丼類、中華麺等がサイズに応じて11円から55円引き上げられた。学食のメニューに加え、テイクアウト商品である弁当などは40円程度、おにぎりやパンなどは5円から30円程度上昇した。
3月はコメを利用したメニューが対象になり、ライスは小サイズ11円、中サイズ22円、大サイズ33円それぞれ値上げされた。一方自家製カレーと自家製ヒレカツカレーは7月31日まで値上げが延期される予定だ。テイクアウト商品は弁当が30円、おにぎりは11円値上がりした。
東北大生協の宮崎研食堂事業統括次長は「全国の大学生協で同様の価格改定が行われている」と話す。仕入れている食材は全般的に値上がりしており、コメの仕入れ価格は昨年の2・2倍になったという。
宮崎次長は、価格維持のため丼やライスをホットケースで提供する形に変更したほか、「短時間勤務アルバイトの効果的な投入やAI学習機能付きの自動飯盛り機の導入などを行ってきた」という。ただ「コストの上昇が経営努力を上回るスピードで進行」しているため価格改定を行うと、2月に案内した。現在のところ利用者数の減少は「確認されていない」という。宮崎次長は今後について「総代から意見をもらいながら、生活支援企画を適宜実施していく予定」であると話した。
今回の改定について経済学部の学生は「学食は便利なので今後利用頻度を変えるつもりはない」と話す。一方で「定食が値上がりして、ミールのライトプランで払いきれず追加の支払いが必要になったことが面倒」と語った。大滝英生さん(理・3)は「前は定食のライスサイズで大を頼んでいたが、中を頼むようになった。今はコメの値段が倍近くになっているため値上げは仕方がない」と話す。滝川永さん(同)は「3月の価格改定にミールのプランがまだ追いついていない。他にご飯を食べるところがないため受け入れてはいるが、昼ご飯は他の選択肢を取るかもしれない」と語った。