専修を超えて交流を 文学部学生会 学生目線の取り組み
昨年の12月11日に発足した、「東北大学文学部学生会」。有志で集まった文学部の学生数人が、自主ゼミという形で設立させた。今では文学部の学生16人が所属している。
今回、代表の山口拓海さん(文・4以下同)、副代表の田村百加さん、同じく副代表の渡邊梓さん、会計の目黒朋子さんに取材した。
(聞き手は瀧沢和樹)
―学生会の活動とは
高校生にとって「学生会」という存在は少しイメージしづらいかもしれませんが、中学や高校の生徒会に近いものかもしれません。文学部学生会は「専修を超えた交流を」という理念の下、文学部生ならではの目線で、有益な情報の発信や、文学部生交流イベントの開催などをしています。すでに開催した新入生相談会・歓迎会、専修合同説明会では多くの方にご参加いただき、大変好評でした。
(年間の活動は表を参照)
―発足の経緯は
過去に文学部で実施していたソフトボール大会を昨年11月に独自に復活、開催させました。その際、教員や学生から「楽しかった」「またやってほしい」という声を多くいただいて、これからも継続したいと思いました。そこでせっかくなら、ソフトボール大会以外にも文学部の発展や交流に貢献できるような活動をしたいと思い、仲間を集め団体を設立しました。
―活動の展望は
まだ立ち上がって間もないこともあり、課題も多く見えています。情報発信が必要な人に届いていなかったことや、情報範囲が一部の学年に偏っていたことがその例です。現状では1年生向けのイベントが中心なので、これからは全学年へのアプローチが必要です。さらに、短期的なイベント中心の活動から、継続的で通年型の活動への展開も目指しています。SNSでの月次発信や、冊子の発行など、日常のささいなことを形にしていく活動ができたら面白いです。学生会の運営には現在4年生が多く関わっていて、今後の世代交代も課題です。来年度・再来年度に続く、時間を超えたつながりが大事なので、今から世代を超えてみんなが主役になれるような仕組みを作っていきたいです。
―高校生へのメッセージ
第一に「挑戦して経験を自信にしてほしい」ということです。私たちも学生会1年目でいろいろなことに挑戦しています。当然、うまくいかないことや失敗もあり、試行錯誤の連続です。ただ、こうした失敗は大学生までは社会的に許されると思っています。大学時代は挑戦するのにぴったりのタイミングです。失敗も含め、挑戦を支えてくれる人のいる環境に感謝しています。
第二に「もっと視野を広く持ってほしい」ということです。高校生、特に受験生はどうしても勉強ばかりに気を取られているかもしれません。でもその先の大学生活では団体を自由に立ち上げたり好きな活動に没頭したりできると考えて、受験勉強を単なる「目的」ではなく、「手段」と捉えてみてください。勉強が少し楽しくなるかもしれませんね。