【一言居士】━2025年11月号━
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高校1年の冬から手帳を毎日続けている。手帳のメモ欄に毎度書かれていたことがある。「インターネットに依存するな」。ふとした時に、1年前の自分の1日を見ると、去年よりは少し成長しようという気持ちになる▼先月末、愛知県豊明市では、余暇時間でのスマホを規制する条例が施行された。オーストラリアでは、今年12月から16歳未満のSNSの利用制限の法律が施行されるという。国や地方によるインターネット依存への対策が進んでいる▼しかし、時間制限や禁止といったものは対症療法に過ぎない。根治には、その危険性を大衆が理解し、選択する土台を作る必要がある。そうした知識の土台を築く場は、教育現場にあるのではないか。しかしながら学校では、酒やたばこ、薬物などと比べ、インターネット依存は軽視されている▼日常生活の中で依存と利用の境界を曖昧にし、静かに人間の生活を破壊している。こうした現状に向き合った先で、学校はインターネット依存から逃れる場になるだけではなく、闘うとりでにもなれるはずだ。 (文責・小宮正希)