光のページェント規模縮小 資金不足依然続く
毎年12月に開催される「SENDAI光のページェント」の資金不足が続いている。コロナ禍以前は、西公園から仙台三越までの約700㍍が装飾されていた。だが近年は、規模の縮小が続いている。
今年の開催期間は12月5日~12月28日。40回目を迎える今回は、仙台三越前から定禅寺ガーデンヒルズ迎賓館前の約500㍍を、前年より3万球多い48万球のLED電灯で照らす。近年の開催期間は25日までだったが、今年は県外にいる人が仕事納めの後にも来訪できるよう、日曜日にあたる28日まで期限を延長。昨年より4日長い開催となる。また今年は、昨年は設置されなかった勾当台公園のスケートリンクも復活する。
イベントの総予算は、行政などから約40%、企業からの協賛金や個人の募金が約60%を占める。だが工事費や人件費、電気代の高騰などにより、資金が不足した状況が続いている。
また昨年は仙台市役所の建て替え工事により、勾当台公園市民広場が利用できなくなったことも影響した。クラウドファンディングにより区間の延伸を目指すも、例年の水準から15倍近い1500万円の目標金額には程遠く、点灯区間を通常の3分の2程度の規模にして行われた。
SENDAI光のページェント実行委員会の青木秀樹実行委員長は、現在の資金の状況について、「例年並みの協賛金は毎年頂けているが、物価や人件費が高騰し資金難に陥っている」と、依然厳しい状況を訴える。
スポンサー収入の見込めるモニュメントの設置や新規スポンサーの獲得など新たな取り組みも行っている。だが「地域経済の再生や地元協賛企業が大幅に増えるなどの契機が来ない限りは、資金不足解消は難しい課題」だという。
それでも青木さんは「街を明るく照らすことで、地域を愛する心を創り出すことに意義を持っている」と実施継続を目指している。「東北大をはじめ毎年80名以上の学生ボランティアが、新たな取り組みを手伝ってくれている。ぜひとも仲間になって、この街を共に照らし、仙台を愛する心を持つ機会にしてほしい」と答えた。

