学生が作るアプリ トンペディアの展望
とんペディアの最大の特徴は、その高い普及率にある。同団体によると、アプリの普及率は2年生で85%以上、1年生に至っては95%以上に達する。
これほどまでに学生から圧倒的な支持を集める背景には、徹底した学生目線の機能群がある。最も利用されている時間割機能に加え、講義の単位取得難易度を可視化した「鬼仏表」、各サークル・部活の詳細な紹介などがそろう。
さらには空き教室のリアルタイム検索など、大学公式のツールでは補いきれない細かな需要に応える機能が、アプリストアを通じて提供されている。これらは全て、現役の本学学生の手によって開発・維持されている。
このプラットフォームを運営するのは、学友会登録団体であるとんペディア—ラボだ。特筆すべきは、学生主体のラボと一般社団法人とんペディアが連携する、独自の組織体制にある。
この構造により、企業との契約や資金管理の継続性を確保しながら、学生団体としての活動を維持している。現在は約90名の学生が所属し、開発、営業、広報といった各部門で活動を展開している。
最近ではアプリの枠を超えた活動も始まっている。営業部リーダーの荒木達亘さん(経・4)は、「東北大生は大学の外の人と関わる機会が少ない。とんペディアがその壁を壊し、交流のハブになりたい」と、活動の意義を語る。
具体的には、地元企業と協力した情報発信や、学生のキャリア形成を支援するプロジェクトだ。企業の紹介記事作成や、就活初心者向けの短期インターンシップ企画など、社会との接点を増やす取り組みを加速させている。
資金面でも自立を目指す。サーバー代や各種システムの利用料として月に数万円のコストが発生する。しかし、これらを企業広告や協賛金で賄うことで、持続可能な運営体制を構築している。
「開発チームが開発に専念できる環境を作るのも営業の仕事」と荒木さんは話す。学生が稼いだ資金を、さらなるサービスの改善や新しいイベントの運営に充てるという、健全な循環が生まれている。
今後の展望として、東北最大級のプログラミング競技会の開催や、高校生向けの広報活動も計画している。大学生活を便利にするツールから、学生の可能性を広げる場へと、その役割は広がり続けている。
アプリの普及によって得た信頼を基盤に、彼らはどこまで活動の幅を広げるのか。学生と社会の中間に立つ新しい団体の形として、今後の動向が注目される。

