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【働くこととは】⑰―陸上自衛隊一等陸尉 木村太輔さん

 「働くこととは」第17回、今回は、陸上自衛隊仙台駐屯地東北方面総監部情報部資料課地図航空写真幹部として働いている1等陸尉、木村太輔さん。木村さんは自衛隊に入隊する前は水泳選手として国際大会でメダルを獲得するほど活躍していた。入隊した理由、自衛隊での職務などについて話を伺った。




―自衛隊に入隊した理由は

 私は大学卒業後、自衛官の方からの誘いを受け、自衛隊体育学校というところに水泳選手として所属していました。そこではオリンピックに出場し、金メダルを取ることを目標として努力していました。06年に日本水泳選手権で優勝し、その年のアジア大会で銀メダルを獲得するなど活躍を続けましたが、08年の北京オリンピックの選考会である日本水泳選手権で敗れたことをきっかけに水泳選手の道を諦めました。自衛隊体育学校入校時はいち自衛隊員として生きていくという思いはなく、引退したら退職するつもりでしたがその後、陸上自衛隊の教育訓練を受け、水泳とは違った自衛隊の面白さを感じました。また陸上自衛隊は自分が新たに活躍できる場所だと考えたため、いち自衛官として生きていこうと決めました。 

―現在の仕事について

 主な任務は二つあります。一つは各所から収集される地図・航空写真を管理し、各部隊に割り振り、部隊の運用に役立ててもらうことです。もう一つは自衛隊が災害派遣される際、被災地までの経路情報や建物の倒壊情報、要救助者や行方不明者の位置情報を収集することです。この情報を基に災害派遣の際、各部隊は運用されます。4月に発生した熊本地震でも東北方面隊が派遣された阿蘇市までの経路や被災状況を収集し、各部隊の運用に役立てることができました。現在(4月29日)でも熊本地震に係る任務にあたっています。

―東日本大震災の際はどのような任務をされましたか

 東日本大震災発生時は群馬県の第48普通科連隊に所属していました。11年5月に福島県南相馬市に派遣され行方不明者捜索にあたりました。場所は福島第一原発から10km圏内だったため放射線から身を守るための白い防護服と防護マスクを着用し、作業にあたったことは印象的です。東日本大震災から5年経って熊本地震が発生しましたが、陸上自衛隊は災害に対して「即反応」、「即対応」し、被災者を助けるということは非常に大切なことだと感じています。

―学生へ向けて

 大卒の方は柔軟な思考を持っている人が多いと思います。そのような思考を養うためには学生時代にアルバイトなど様々な経験を積んでほしいです。そこで養った柔軟な思考能力を活かして常識を壊すようなことを期待します。また自衛官という仕事は一般に想像されるような体育会的な職場だけではありません。大学卒業後、幹部候補生として働く場合は勉強が重要になります。また自衛隊の教育制度も整備されているので固定観念を持たず自衛隊という選択肢も考えてほしいです。

―働くこととは

 自分の人生を謳歌することだと思います。人生を楽しむ上でお金は不可欠だと思います。そのお金を稼ぐための一つの手段が働くことだと思います。自分の人生を振り返って楽しい人生だったと思うために働くことは必要だと考えています。

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