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【ネタ記事】失った筋肉取り戻せ! ~3週間の成果やいかに…~

 筋肉。それは、いつも筆者の身を優しく包んでくれる。それは、筆者に自由で豊かな動きをもたらす、縁の下の力持ち。それはしたたかで、凛として美しく、失い難い……。だけど、いつからだろう、今の筆者の身体は吹けば飛ぶよう。愛していたはずの筋肉を失ってしまったのだ。




 それもそのはず。筆者は大学入学後の半年間、怠惰に身を沈めていたからだ。「すまなかった、筋肉」という筆者のつぶやきを聞いてくれる筋肉は、もういない。取り戻さなければ。日々スポーツに汗をかいていた、あの日の身体を。小麦色に輝き、ハリツヤに満ちていた筋肉たちを。――かくして、3週間の筋肉奪還計画が開始された。

 まず、筋肉愛好家の聖地、川内体育館のトレーニング室に足を運ぶ。ここでは日々多くのスポーツマンが自らの筋肉を愛で、また新しい筋肉をその身体に取り込んでいる、筋肉の楽園である。気のせいだろうか、なけなしの筋肉も顔をほころばす。早速70㌔㌘の重りをつけてスクワットを10回。「これはまずい重さだ」「最高に重いぜ」大腿筋が戸惑いつつも喜びの声をあげ、途端に筋肉痛が始まる。運動不足なだけに痛みは非常に強いが、悪くはない。よし、腹直筋や大胸筋、三角筋に上腕二頭筋にも負荷をかけていこう。慈しみを込めて各筋肉を揉みほぐし、ストレッチをし、ベンチプレスやダンベルを使って順々にトレーニングを行っていった。

 その夜は全身がひどい筋肉痛で、コップ一杯の水ですら重く感じられた。しかし、筋肉は喜びに満ちている。ただ、このトレーニングを週2回を目安に行うとして、タンパク質を摂らなければ筋肉はつかない。肉や魚、大豆などをバランスよく摂るのが健康的だろうが、「肉には肉を」だ。これからの夕食は肉、特にコストパフォーマンスに優れた鶏肉を主食としよう。筋肉も喜ぶはずだ。そして3週間後、きっと筆者もあの空を羽ばたく鳥のように―― 。

 結局、この夢のような計画は夢のまま、実現には至らなかった。筋肉痛に苦しみながらも3週間で計6回、継続してトレーニングを行い、確かに筋力の増大は実感できた。より重いものにも耐えられるようにはなった。しかし、身体には目に見える変化は一切起こらなかった。意気揚々と食べ始めた鶏肉にものの1週間で飽きて、炭水化物に逃げ、豚や牛に手を出したことがまずかったのか。そもそもトレーニングの質が悪かったのか。分からない。あの時の筋肉はもう戻らないのか。分からない。戻ってきてはくれないのか、筋肉。
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