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【学食のグルメ】⑦―片平キャンパス・レストラン萩 牛タンDON

 気づけば学部3年生。大学生としてさまざまな経験を積み、輝きを求める日々もわずかになった。新聞に記事を書く日々もあと少し。周囲も文系ゆえに就職活動の話でもちきりだ。そして、片平キャンパスに新聞を届けることも今日が最後。このきれいなキャンパスを歩く機会もガクッと減るのだろうなと思うと物寂しい。




 おっと、雷雨だ。空が急に暗くなったと思ったらこれだ。もう夏だな。あいにく今日は傘を持っていない。どこかで雨宿りしなければ。そして見つけたのが「レストラン萩」。ちょうどお腹も空いてきたころだ。晩飯を食べながら雨上がりを待つことにしよう。

 場所は片平北門会館の2階。「さくらキッチン」の上にある。レトロな時計にシックなテーブルやいすがちょっとしたぜいたくさを演出してくれる。メニューを開くと、他のキャンパスの食堂にはないようなメニューにたじろぐ。へえ、晩酌セットなんていうのもあるのか。しかしそれ以上に目に留まったのは、地場産品を生かしたメニューの豊富さだ。そうだな、今の気分なら……。「すみません、牛タンDONを一つ。ライス大盛で」

 店員が料理を運んできた。待ってました! 仙台名物と丼ぶり、大学生にうれしいコラボが目の前に現れた。大盛でみそ汁がついて850円。さすがに普段食べられるものではないなと実感する。

 本丸を攻める前にみそ汁をいただこう。ん? 箸を入れてみると思ったより具だくさんで驚く。ネギに豆腐になめこに玉ねぎ。もうこれだけでいつもの学食と違ってぜいたくだなあと実感する。さあ牛タンDONだ。それでは、いただきます。

 牛タンをパクリ。肉の味がしっかりと伝わり、イッツ・美味。程よい塩加減で、まぶされたゴマもアクセントになっている。これを白米とともにかきこむなんて、ものすごいメニューを考えたものだ。肉と米の間には水菜が敷き詰められているから、口の中は過度に重苦しくはならない。

 しかもご丁寧なことに、ワサビや七味唐辛子で味を変えられるようにしてある。口の中が退屈しなくて済みそうだ。そして、この端っこのものは……お新香か! なるほど、仙台の牛タンの付け合わせには欠かせないから、ここでも乗っけたわけか。仙台らしくていいな。そんなことを思っているうちにぺろりと完食。ごちそうさまでした。

 店を出ると、雨はやんでいた。夜だから虹なんて見えるわけがないのに、今の自分には虹がはっきりと見えた。自分の心に。なんでだろう。宝石箱のような丼ぶりを平らげた後だからかな。輝きをチャージできる「牛タンDON」、恐るべし。
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