【書評】『完全版 社会人大学 人見知り学部 卒業見込』 若林正恭 角川文庫
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本書『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』の著者は人気お笑いコンビ、オードリーのツッコミ担当の若林正恭さん。幼い顔立ちとは相反する鋭いツッコミや、極度の人見知りなキャラクターが幅広い層から支持されている。読書好きとしても知られ、近年ではエッセイを多数出版しており、文筆業でもその才能が評価されている。
本書は2010年から雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載していたコラムを書籍化したもので、著者初のエッセイ本となる。一つの章につき10~30の短編エッセイで構成されており、各話の締めには秀逸なオチが付けられている。お笑い好きの人にはもちろん、著者やオードリーに詳しくない人にも読みやすい1冊だ。
全6章の構成で、第1章を「社会人一年目」、2章を「二年目」、と一年ごとに章分けされている。数年分のエッセイが一冊にまとまっているので、章を重ねるにつれ、著者が少しずつ「社会」に溶け込んでいく様子を楽しむことができるのが本書の魅力の一つだ。
本書では人間の内面に向き合ったテーマが多く扱われている。「馬鹿の定義とは何か」「幸せになるにはどうすればいいか」「ネガティブな感情の対処法」などさまざまなテーマに対し、尖っていながらも的確な答えがテンポよく示されている。
著者は本書の題名にある「卒業見込」という表現に対し、「卒業見込って逆接的な意味で付けたんですよ。ぼく自身人見知りを卒業するつもりは無いのかもしれません」と述べている。最終章で書かれている、著者の「人見知り」との向き合い方に驚かされる人も多いだろう。
社会に上手くなじめない著者の様子がコミカルに描かれた本作品。バラエティで活躍している時とはひと味違う著者の姿が見られる作品となっている。
本書は2010年から雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載していたコラムを書籍化したもので、著者初のエッセイ本となる。一つの章につき10~30の短編エッセイで構成されており、各話の締めには秀逸なオチが付けられている。お笑い好きの人にはもちろん、著者やオードリーに詳しくない人にも読みやすい1冊だ。
全6章の構成で、第1章を「社会人一年目」、2章を「二年目」、と一年ごとに章分けされている。数年分のエッセイが一冊にまとまっているので、章を重ねるにつれ、著者が少しずつ「社会」に溶け込んでいく様子を楽しむことができるのが本書の魅力の一つだ。
本書では人間の内面に向き合ったテーマが多く扱われている。「馬鹿の定義とは何か」「幸せになるにはどうすればいいか」「ネガティブな感情の対処法」などさまざまなテーマに対し、尖っていながらも的確な答えがテンポよく示されている。
著者は本書の題名にある「卒業見込」という表現に対し、「卒業見込って逆接的な意味で付けたんですよ。ぼく自身人見知りを卒業するつもりは無いのかもしれません」と述べている。最終章で書かれている、著者の「人見知り」との向き合い方に驚かされる人も多いだろう。
社会に上手くなじめない著者の様子がコミカルに描かれた本作品。バラエティで活躍している時とはひと味違う著者の姿が見られる作品となっている。