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【映画評】『アナと雪の女王2』 2019年 ジェニファー・リー/クリス・バック 監督

 ディズニー史上初のダブルヒロインや主題歌が話題を呼び、社会現象にもなったアニメ映画『アナと雪の女王』の待望の続編が昨年11月に公開された。日本での公開から3週間で興行収入1億円を突破し、前作を超える人気を博している。

 アレンデール王国の女王で、雪や氷を作り出す魔法の力を持ったエルサは、冷静で一国の主としての責任感を持っている。アナはエルサの妹で特別な力は無いが、高い運動能力と勇気があり、優しい性格。対照的な性格の姉妹が物語の中で躍動する。

 本作は前作の続編となっており、平和になったアレンデール王国が舞台。「愛」がテーマとして扱われており、姉妹愛、友愛、恋愛などさまざまな「愛」が物語の中で重層的に絡み合っていく。前作では明かされなかった、エルサが魔法の力を持って生まれた経緯や、アナとエルサの両親の死の秘密が描かれており、前作のファンはより一層楽しめるだろう。

 本作の魅力の一つに、多彩なキャラクターが登場することがある。前作からのキャラクターに加え、今作からの新キャラも多数登場し物語を彩る。また、前作で物語の進行にはさほど重要ではなかった脇役にも焦点が合わせられているのが特徴だ。ヒロインのアナ、エルサのみが活躍するのではなく、雪の精オラフや、アナに想いを寄せるクリストフにもスポットが当てられている。

 アニメーションの美しさにも注目したい。エルサが魔法で生み出す雪の結晶や石畳を基調としたアレンデールの街並み、荒れ狂う海などの情景描写は、一見して実写と見分けがつかないほどのクオリティーとなっている。また、人物のモーションや表情の機微もアニメとは思えないほど真に迫っている。

 ストーリー、キャラクター、映像のどれを取っても前作よりパワーアップしている『アナと雪の女王2』。この冬、新しくなった「アナ雪」でディズニーの魔法にかけられてみてはいかがだろうか。
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