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【一言居士】―2021年10月― 良い縁の訪れを

 今年もついに10月、寒露を迎える頃合いである。肌寒く、より一層秋が深まる時期となった。読者のみなさんはいかがお過ごしだろうか。冷たく澄み切った空気を味わい、読書するもよし、体を動かすもよし、紅葉狩りに行くもよし。豊かで鮮やかな季節がやって来た▼そんな豊かな10月の和名風月は「神無月」である。「無」は格助詞「の」に当たり、「神の月」すなわち「神祭りの月」の意、という解釈が有力である。一方で、平安時代から伝わる有名な俗説も存在する▼10月は全国の神様が出雲大社に集まる、それぞれの国に「神様が無くなる月」なのだそう。出雲に集った神様たちは今後1年間の人の縁について話し合う。恋愛の縁、家族の縁、友人の縁、仕事の縁…いずれも人々の暮らしに関わる重要な縁である▼新型コロナウイルス感染症の影響で人との接触が制限され、大切にしたい縁を大切にできない人も多いことだろう。今なお続く「コロナ禍」で不安な日々を送るみなさんに以前のような生活と、より良い縁が訪れることを切に願う。   (文責・清水)

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