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【とんぺー生の夏休み2021】応募は過去最多9作品 ~選評会で議論交わす~

 先月21日、学友会報道部は「とんぺー生の夏休み2021」応募作品の選評会を行った。昨年に引き続き「夏」というテーマでの開催となった今回、寄せられた作品は過去最多の九つ。募集は「小説・エッセイ部門」の1部門で、形式を問わず個性豊かな作品が集まった。


 厳正な審査の結果、最優秀賞を受賞したのは橋本京さんの『花火の音が聞こえる』。昨年、優秀賞に輝いた同氏の小説『美しさのゆくえ』とは一味違うエッセイ形式の作品だ。コロナ禍の学生生活が刻々と過ぎ去り、就職先を探す日々を送る筆者。季節が巡り、外が夏の陽気に包まれた頃、オリンピックに関する一つの記事が彼の目に留まった。それは、あるウガンダ人選手が日本で仕事を探す旨の書置きを残して合宿所を抜け出したというものだった…。審査を行った部員からは「夏のうだるような空気感と、就職活動を行う筆者の心境がリンクしているように感じた」「ウガンダ人選手と筆者との対比表現が良い」「最後の自由な夏、という感覚が上手く書かれている」との声が上がった。コロナウイルス、友人の姿、将来の展望。見えないものだらけの現在を象徴するかのような作品だ。


 優秀賞を受賞したのは磯崎良さんの『君トレイン』。昨年、一昨年の最優秀賞に引き続き、3年連続の入賞となった。物語は、結と早苗という二人の少女が電車で他愛もない会話を交わす場面から始まる。乗車したのは4月中旬。車窓の外はすっかり夏の風景。二人は、かれこれ3カ月間走り続ける不可思議な電車に迷い込んでいたのだ。そんなある時、早苗は結に車内での「散歩」を提案し…。同作品について、部員からは「超常的な環境の中で、隣に親友がいるという小さな幸福を実感した」「先の見えない状況で進み続けることの意義は、現実世界にも通じるものがある」といった意見が出された。なお、同作品は本ホームページにて全文掲載している。

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