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【連載】コロナ禍の教室 ④理系学生・教員 規制緩和で生徒の交流増加

 今月号の『コロナ禍の教室』では、理系の学生と教員から授業形態について話を聞く。初めに、末田智己さん(工・1)、友光桃瑚さん(同)に取材した。

―後期から、授業の参加方法はどう変化したか

末田 対面授業が増えました。専門科目は前期から対面形式で実施されていましたし、オンライン形式だった英語や第二外国語なども対面形式に変更されました。

友光 私は、前期から対面とオンライン併用の授業でも積極的に対面授業に参加していたので、変化を感じません。

希望の授業形態について話す
末田さん(左)と友光さん(右)


―対面授業が増加し、人間関係はどう変化したか

末田 自分だけでなく他の学生も大学に来る機会が増え、互いに顔を合わせる機会が多くなりました。

友光 前期はオンラインで受講していた学生が、後期になって対面授業に来るようになり、さらに交友関係が広がりました。

―対面授業とオンライン授業のどちらを希望するか

末田 語学や数学系の授業は対面がいいです。語学のオンライン授業は、通信環境が悪くなると先生の指示が聞き取れず、何をしていいか分からないことがあるからです。数学系の授業は、教授に質問したいとき「何が分からないか」をメールに分かりやすく書くことが難しいからです。

友光 授業スタイルによって異なりますね。黒板の情報を板書するときは、パソコンに映し出された教室の黒板を見るよりも対面で直接黒板を見た方がいいです。でも、スライドなどを使用するときは、オンラインで画面共有してもらった方が見やすいです。

 次に、工学部生対象の「数学物理学演習」を対面で実施する、工学研究科の林慶准教授に話を聞いた。

林准教授は、演習を対面で行う意義を語る


―昨年、演習の授業をオンラインで実施して感じたことは

 オンラインでは学生たちの反応を確認することができないので、学生たちの理解度を測ることが難しかったです。昨年の授業評価アンケートには、「対面で直接質問したい」「オンラインは質問しづらい」などの意見があり、学生たちも苦痛を感じていたようです。

―オンラインで演習を行うことに意義は見いだせるか

 「講義」自体はオンラインでも一定の学習効果が得られるかもしれませんが、手を動かして理解を深める「演習」は、オンラインで学生全員に一律に実施しても学習効果が上がりにくいです。また、教員の任務は、自分自身の研究を行うだけでなく、教育を通して人材育成に取り組むことですので、その任務を果たすためにも、演習は対面で実施する必要があると考えています。

―今後の授業形態の展望は

 「数学物理学演習」は受講人数が多いので、対面の方が効率良く教えることができます。また、学生が質問したり相談し合ったりしやすいので、教員と学生の両者にとって有益な対面形式を中心に進めていく予定です。やむを得ずオンラインで実施するとしても、学生を少人数に分けて複数回にわたって演習を行うなどの工夫が必要だと考えています。
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