【ニュース】電子組合員証 運用開始 〜HagiCo、ミール アプリ登録必須に〜
紛失時、院進時など 手続き容易に
全国の大学生協の組合員証が、今月から電子組合員証となった。組合員証はスマートフォンアプリ「大学生協アプリ」上で確認でき、組合員は購買店や食堂などで、スマートフォンを使って支払いをすることが可能になった。既存のカード型組合員証による、東北大生協の電子マネー(HagiCo)、ミールカード残高の利用にも、専用サイトからの登録が必須。同生協は学生に注意を呼びかけている。
アプリの登録によって、支払い時のバーコード決済のほか、電子マネー残高や登録されている個人情報の確認がスマートフォンでできる。電子マネーの入金(チャージ)方法には、レジやチャージ機での現金チャージ、銀行振込に加えて、クレジットカードも追加された。
実際のアプリの画面(決済時) |
従来のプラスチックカード型組合員証でも、電子マネーやミールカードの残高を利用することは可能。ただし、その場合もアプリで組合員情報を登録する必要がある。また、現金で支払う際には、カード型組合員証の提示によって書籍の割引などが受けられる。
大学生協のレジシステムは、これまで各大学、地区ごとに運用されていた。今月からは、全国で共通のシステムを利用する。システムの変更に加え、アプリの運用と組合員証の電子化が一斉にスタートするため、移行期間などは設けられなかった。他大学院への進学時にも、共通のシステムを用いて容易に引継ぎができるようになることが期待されている。
電子化によって、組合員証の紛失リスクが下がる見込み。同生協の廣瀬美香常務理事は、「これまで多発していた、街中での紛失や、食堂で組合員証がトレイに載せられたまま下膳口に流されてしまう事故が減るのでは」と述べる。
同生協は昨年11月から、ポスターやホームページなどを用いてアプリの登録を促していた。今月中に、約1万5千人の組合員のうち、1万人の登録完了を目指す。未登録の組合員を対象に、今後は店舗レジでの声掛けも強化する。
◎ミール「朝食サポート」撤廃
システムの変更に伴い、ミールカードに設定されていた「朝食サポート」の枠が撤廃された。「朝食サポート」付きプランのミールカードの利用可能金額は、午前11時以前と以後で分けられていた。今月からは、二つの時間帯の利用可能金額を合計した金額が、1日の利用可能金額となる。
◎学生証アプリ導入へ
本学業務のDXの一環として、学生証のデジタル化についても計画が進んでいる。現在カード型となっている学生証だが、その機能全てを盛り込んだアプリの導入を目指している。
図書館の入退館、図書の貸し出し、各種書類の発行などの既存の機能に加え、デジタル化に伴った新たな機能の拡張も検討されている。現在検討されている新機能は、マイナンバーカードと連携したサービスやキャッシュレス決済などがある。
同時に、高校生のオープンキャンパス申し込みなど、本学学生以外のアプリ利用の可能性についても計画されている。
デジタル学生証の導入は2025年度を予定。カード型の学生証との併用期間を経たのち、デジタルへの完全移行を目指す。