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【入学お祝い号2023】レポートは計画的に進めよう ▼段階ごとに課題設定 ▼文献はレベルのあったものを

行き詰まったら学内支援も活用

 大学では、多くの授業でレポートが課される。高校までにレポートを書いたことがない新入生も多いだろう。どういう形式で書けばいいのかはなんとなく分かるけれど、何から手をつければいいのか、どんな本を読めばいいのか、手探りになってしまうこともしばしば。そこで、本学学習支援センターの佐藤智子准教授に、より効率的で説得力のあるレポート作成のための方針を聞いた。(聞き手は深田歩)


実際のレポートの執筆画面。
文字数や引用文献の記し方などいろいろな制約がある


まず計画を立てよう


 大前提として、課題で出されている問いに答えなければなりません。何について述べるのか、ゴールを明確にしましょう。その上で、どうやってゴールに向かっていくのか、計画を立てる必要があります。


 同じクオリティのレポートを出すのなら、できるだけ短い時間で完成させられた方が良いですよね。出来上がったレポートだけではなく、その過程での経験も成果物です。時間を有効に使い、効率的に取り組みましょう。


 分かりやすい計画の立て方として、過程3分割して考えるのはどうでしょうか。まず、文献を調べながらレポートの構成を考える時間。次いで、イメージした構成に沿って実際に文章を書く時間。最後に、書いてみた文書を読み直し、ブラッシュアップする時間です。


 文献を読む時間には、インプットのために読む段階とアウトプットのために読む段階があります。インプットとは知識を広く得る段階、アウトプットは自分のレポートに使う情報を取捨選択する段階です。授業レポートの場合、インプットを毎週の授業で完了させておけると、締め切り直前にインプットに割く時間と負担が軽減できると思います。


文献は自分の段階にあったものを


 書かれている内容が全く分からない本は、読んでも意味がないですよね。自分の知識レベルに合った文献を選びましょう。必ずしも初めから専門書に触れる必要はありません。


 理解できない内容の多い本から、レポートに必要な情報を見つけるのは困難です。何を書くべきかわからないレポート課題が出たら、入門書から読みましょう。興味を感じるキーワードを抜き出し、それを使ってより専門的な文献を見つけていきます。「(レポートのテーマ)+(興味を持ったキーワード)」で、データベースを検索します。


 データベースにはさまざまなものがありますが、1年生を対象に開講する「学問論」の授業では、図書検索ではOPAC(オパック。図書案のオンライン蔵書検索サービス)、学術論文の検索ではCiNii(サイニィ。国立情報学研究所が運営するデータベースで、各種研究データや博士論文などを検索できる)の使用を勧めています。


 レポートにもいくつか種類がありますが、基本的には自分の言葉で書かなければなりません。特に自分の意見を求められるレポートでは、それなりの数の文献を読んだ上で、自分の意見を考える必要があります。


 レポートで自分の意見を書くときに大事なのは、自分と他人の意見を区別することです。本や論文からそのまま文章を書き写して段落を完結させているレポートは、他人の意見をさも自分の意見かのように表現していることになり、「剽窃」となります。あくまで自分の意見を強める手段としてのみ、文献を利用(引用)しなければなりません。


 どのようなレポートが「良いレポート」なのか分からなくなったときは、授業の先生に相談したり、学習支援センターのSLAサポートを利用したりするのも手ですよ。一人で長時間悩むよりも。利用できる支援を活用しながら、限られた時間で効率的にレポート作成に取り組んでみてください。
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